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英語や日本語を長年教えてきて、私はいつも私の生徒さんたちに伝えたいことがあります。
それは、 「習った言葉は使おうね!」 ということです。 特に、いま、ダーバンで思いがけずにも、日本人の生徒さんに英語を教える機会に恵まれるようになってから、英語を使って仕事や生活をしている生徒さんたちには、ぜひ、学んだ英語を使って、南アの社会のいろいろな面に触れて欲しいと思っています。 さて、「学びのピラミッド」というものをご存知でしょうか。 これは、参加型学習の一つの形態である、協同学習(Cooperative Learning)の概念を紹介するときに用いるものです。このピラミッドを作成するための調査の対象になったのは、1985〜1990年ごろの米国人学生でしたが、いまだに十分世界でも通用する概念だと思います。 この「学びのピラミッド」というのは、教師にはちょっと「ぎく!」、「びく!」というものなのです。 ふふふ、何故かというと、学習者が何かを学ぶ時、「どのような教え方」を受けたか、ということが、その学んだ内容をどのくらい保持できるかに差がでる、ということをきっぱりと提示してくれるからです。 そうです、どんなに素晴らしい内容であったとしても、ただただ先生が生徒の前で、延々と講義をするだけでは、何と、恐ろしいことに、その内容は5%としか保持してもらえない、ということなのです。 つまり、「学びのピラミッド」とは、学習者が学んだ内容を保持するためには、どんな学び方が有効であるか、ということを示唆するものなのです。 このピラミッドをもう少し詳しく、具体的に解説しましょう。 あなたがあるファースト・フード店に採用された数人の新人アルバイトの一人、と想定しましょう。新人教育って、結構なストレスなんですよね。される方もする方も。でも、こんなにバッチリと、「学びの形態」で違いがある、ということは、講習をする側としては知っておかなくてはいけません。恐ろしいですよ、これを無視していたら! ?講義。これは、ファースト・フードのお店の店長が、新人アルバイトを集めて、このお店の講義をします。お店のモットーとか、手順とかを口頭で説明します。残念ながら、この講義だけでは、あなたのお仕事の理解は何とたったの5%! ?読み。これは、ここではマニュアルでしょう。接待業のなんたるか、なども含まれるかもしれません。ここでの理解度もあまり高くないです。10%。 ?視聴覚教材。ここでビデオかDVDの登場です。でも、不思議ですね、視覚教材を使ったとしても、ここでのあなたの理解度は20%にとどまっています。 ?デモンストレーション。はい、ちょっと先輩が出てきて、実際にどうやってオーダーを取ったらいいかなどを見せてくれます。ここで理解度は30%まで上がります。 ?グループディスカション。これまで学んだことを新人さん全員で話しあう、ということがとっても大切なのです。自分一人で学ぶのではなくて、自分が見落としていることなどが、他の人の意見で気がつくこともあるのです。ここであなたの理解は半分の50%まで進みます。 ?模擬練習。今までの知識を全部つぎ込んで、お店の終わったあとにでも、お互いがお客や販売員になって、練習をすると、なんと、あなたの理解は75%まで上がります。 ?実践。そうです、胸に「見習い」という札をつけて、実際にカウンターの前に立って、お客さま相手にオーダーを取る実践をすることで、理解度は90%にまでなるのです。 これを読んできて、お分かりいただけると思うのですが、?〜?の各段階を経てこそ、研修全体は、きちんと形づけられる、ということです。でも、もしも教える方法が、?の読み、だけで終わっているとしたら、センセイ方、反省が必要ですよ〜! 英語教育でこれをどうすればいいか、は、どうぞ Bell works までお問い合わせを!協同学習のことも含んだいろいろなワークショップをされています。 さて、話は元に戻って、私のダーバンでの英語の生徒さん。私はこのプロセスを言葉の勉強すべてに取り入れているわけではないのですが、カウンセリング・ラーニング、という手法で、生徒さんたちが実際に興味のある内容のダイアローグを作成し、それを「セクター・アナリシス」という画期的な文法を使って、皆さんに説明していきます。 で、ここはダーバンですから、生徒さんは、そうしようと思えば、英語を使う機会はたくさんあるわけです。が、正直言って、英語を使うのは極力少なくしよう、と思えばそれはそれで可能です。 でも、せっかく私の元で英語を学んでくれているので、彼女たちに南ア人の友人に以前から頼まれていた、「お寿司の作り方」を教えてもらうことにしました。 実は、ダーバンでもこの頃、お寿司は大人気。スーパーなどでも、買えることは買えるのです。でも、この物価が比較的安い南アであるのにも関わらず、結構なお値段なのです。しかも、その中身は、決まって、まぐろとノルウェイ・サーモン。よくて、何らかの白身のお魚が入っているのがせいぜいです。 お寿司と言えば、特に、海苔まきは今の日本ではとっても庶民的な食べモノで、卵やカンピョウの海苔まきをぜひ、南ア人にも紹介したいと思ったのでした。 当日、生徒さんのそれぞれの子どもたち(南アはもう夏休みに入りました!)も集まって、たいそうな賑わいになりました。 今回は、生徒さん一人ひとりが海苔まきの中に巻く“中身”を持参して、それを南ア人に教える、という計画を立てました。 その中身もいろいろ揃いましたよ〜。 当然とも言えますが、南ア人の子どもたちに大受けだったのが、ササミフライ。その他、エビのてんぷら、カンピョウ、卵焼き、スモークサーモン、韓国風の味つけ牛肉、アボカド、ツナマヨ、たくわん、などなど。全部、地元で調達できるものばかりです。カンピョウ以外は。 南ア人も、「生のお魚だけじゃないのね!」と大喜びでした。 そして、お寿司を実際に巻くレッスンもにぎやかに進みました。でも、どうしても中身を入れすぎて、爆発してしまうものもあって、これはやはり何回も試しつつ、自分の腕前をあげるしかないようで……。 「学びのピラミッド」の頂点は、実践です。この日の皆さん、英語に関しては準備していたようには進まなかったようですが、「カンピョウって何?」に絶句したりしながらも、笑い声がたくさんのお寿司レッスンでした。 外国語を学ぶことは、自分の母語以外の言葉を話す人とコミュニケーションを取ろう、とすることです。そして、その学びのプロセスは延々と続けることが大切です。こと、語学に関しては、あきらめない、コツコツ続ける、そして実践の機会のある場合は、進んでそれを利用することが大切です。 さて、みなさん、もしも英語を学んでいたら、「カンピョウって何?」の質問に英語で答えてみましょうね! お知らせ この cafeglobe の連載とはちょっと別の切り口で、もう一つのコラムを書き始めています。 書き手仲間の集まったブログ村、空色庵と申します。cafeglobe でもお馴染みの神宮寺愛ちゃん、渡辺葉ちゃんたち、世界に散らばる頼もしき私の妹たちと立ちあげました。どうぞ、お立ち寄りくださいね。
by yoshimuramineko
| 2009-12-15 14:12
| 日本語教育&英語教育
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